OCEAN JOURNAL 社内備忘録 / 11

JEV・判断の設計

JEVで何を判断させるか。AIに任せる範囲を、小さく決める。

文章をつくるAIとは別に、判断を返すAIをどう組み込むか。JEVの活用検討で整理した、人・コード・AIの役割分担を残します。

検討記録:記録・編集:株式会社オーシャン
判断の分岐と、人が確認する経路を分けた概念図
判断の分岐と、人が確認する経路を分けた概念図。記事の内容を視覚化した概念図です。
この記事の考え方
  1. 01目的を決める
  2. 02判断を小さく分ける
  3. 03保留を用意する
  4. 04人が実行を決める

最初に決めるのは、モデルより判断の出口

JEVを何に使えるかを考えると、つい幅広い仕事を任せたくなります。しかし、経営の課題を一度に渡して最終結論を求める設計では、何を根拠に次の行動へ進んだのかが見えにくくなります。最初に決めたいのは、回答を受け取った後に画面や業務がどう変わるかです。

ここで扱うのは、オーシャンで進めている活用検討です。完成したサービスや導入成果の報告ではありません。まずは、相談内容を整理する補助として使う場合に、どこまでをAIに任せられるかを分けて考えています。

文章生成と、限定した判断を分ける

TypeSafeの公式説明では、Jevは状態と問いを受け取り、型のある回答や確率を返すモデルです。自由な説明文をつくる役割とは異なります。選択肢から選ぶ、条件に該当するかを判定する、といった狭い判断を、ソフトウェアの処理につなげる使い方が出発点になります。

たとえば相談を読んで、追加で確認すべき項目を候補から選ぶ。そこで選ばれた項目を、そのまま経営上の原因とは扱わない。この区別が重要です。計算できる数値はコードで計算し、説明が必要な場面では人や文章生成AIが受け持つよう、責務を分けます。

答えを出さない経路も、先に設計する

入力が足りない、複数の解釈がある、相談の前提が変わった。実務では、すぐに一つを選べない状態が普通にあります。候補を選べたことと、実行してよいことを同じにしないため、追加確認や人への引き継ぎを先に用意します。

確率や確信度も、個別の判断が正しいという保証にはしません。代表的な入力と、判断を迷いやすい入力を分けて検証し、誤った場合の影響を確認する必要があります。表示上の便利さだけで、外部への送信や重要な変更までつなげない方針です。

社内メモ:便利さより、責任の境界を明確に

今回の設計メモでは、AIの担当を「意味を読み取る限定的な判断」、コードの担当を「既知のルールと計算」、人の担当を「目的と実行の決定」と整理しました。これはJEVだけに限らず、AIを業務へ組み込むときの確認軸になります。

次に検証するのは、正しい入力で動くかだけではありません。曖昧な相談で保留できるか、説明に根拠が残るか、使わない方がよい場面を判別できるか。公開する機能の範囲は、その確認を経て決めます。

参考資料

公式資料は記事の公開時点で確認しています。

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